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2. 余接空間
TMp に双対な空間(余接空間) T*Mp を導入しよう. 双対という言葉は, 接空間のベクトル場(接ベクトル場)と余接空間のベクトル場(余接ベクトル場)の組を実数に対応付けられるという意味で用いている.
T*Mp の基底 θi との間に, 内積
〈θi|ej〉=δji , 〈 · |ei〉θi=ei〈θi| · 〉=1
が定義される. 同様にして余接空間の座標基底 dxμ も導入しておこう.
〈 dxμ|∂ν〉=δνμ , 〈 · |∂μ〉 dxμ=∂μ·〈 dxμ| · 〉=1
3. 計量
計量テンソル場 g∈ T*Mp× T*Mp を
g(ei,ej)=ηij=diag(η,ζ,…,ζ)
のように定義する. ここで組 (η,ζ) は, (+,+), (+, − ), ( − ,+) のいずれかの符号をとる. θi で表せば
g=ηijθi⊗θj
これに対して計量の逆 g−1=ηijei⊗ej (ηij=ηij) も導入しておく.
座標基底を用いて g(∂μ,∂ν)=ηijθμiθνj=gμν, g−1(dxμ,dxν)=ηijeiμ ejν=gμν としたときの gμν もまた g と同様に, 計量(計量テンソル場)と呼ばれる. 重力場と言うこともある. 明らかに
ηikηkj=δji , gμρgρν=δνμ
である. 計量の行列式は g=det(gμν)=ηζn−1(det(θμi))2=ηζn−1(det(eiμ))−2=det(gμν)−1 となる.
ベクトル場 A, B の内積は
g(A,B)=ηijAiBj=gμνAμ Bν
のように定義される. 双対ベクトル場 α には計量によって α′=g−1(α, · ) で得られるベクトル場 α′ が対応する. つまり双対ベクトル場 α とベクトル場 A の内積はベクトル場 α′, A の内積と同等である:
〈α|A〉=g(α′,A)
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