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2. 近似
近似操作をしよう. 再び(4)に立ち戻る. Newton的なエネルギーの表式に似せて書くと
pr22m+1−rgr−1m2+1−rgr−1l22mr2−1−rgr−2E22m=0
となるが, このまま展開すると角運動量の部分から rg/r の1次の次数で 1/r3 の項が出てきてしまう. そこでその項が2次に抑えられるように
1−rgr−11r2=1ρ2
と座標変換しよう. すると
1−rgr−1≅ 1+rgρ+rg22ρ2 , 1−rgr−2≅ 1+2rgρ+2rg2ρ2
より
pr22m−rg2mρ(2E2−m2)+12mρ2l2−2rg2E2+rg2m22+𝒪(rg3ρ3)=E2−m22m
さらにNewton的エネルギー EN=E−m を用いて EN/m≅ 0 とすれば, 最終的に
pρ22m−rgm2ρ+12mρ2l2−3rg2m22=EN …(5)
を得る. ここで pρ(ρ)=pr(r(ρ)) と置いたが, 両者は2次の次数で
∫ dρ pρ(ρ)=∫ dr pr(r)≅ ∫ dρ pr(r(ρ))
のように一致するからである. こうして我々は, Newton重力ポテンシャルが
−mGMρ+3(GM)2ρ2
と修正されることを知る. これ以上の次数は静的な場以外の効果も無視できなくなる.
(5)の補正項の部分で
Δ=3rg2m22l2
と置いて, 以下議論しよう.
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