自然科学 - 近日点移動
[数式が上手く表示されない場合]
- 01 - 02 - 03 - 04 - 05 -
< | 03 | >

2.  近似

近似操作をしよう. 再び(4)に立ち戻る. Newton的なエネルギーの表式に似せて書くと

pr22m+1rgr1m2+1rgr1l22mr21rgr2E22m=0

となるが, このまま展開すると角運動量の部分から rg/r の1次の次数で 1/r3 の項が出てきてしまう. そこでその項が2次に抑えられるように

1rgr11r2=1ρ2

と座標変換しよう. すると

1rgr1 1+rgρ+rg22ρ2 ,  1rgr2 1+2rgρ+2rg2ρ2

より

pr22mrg2mρ(2E2m2)+12mρ2l22rg2E2+rg2m22+𝒪(rg3ρ3)=E2m22m

さらにNewton的エネルギー EN=Em を用いて EN/m 0 とすれば, 最終的に

  pρ22mrgm2ρ+12mρ2l23rg2m22=EN     …(5)

を得る. ここで pρ(ρ)=pr(r(ρ)) と置いたが, 両者は2次の次数で

dρ pρ(ρ)= drpr(r) dρ pr(r(ρ))

のように一致するからである. こうして我々は, Newton重力ポテンシャルが

mGMρ+3(GM)2ρ2

と修正されることを知る. これ以上の次数は静的な場以外の効果も無視できなくなる.

(5)の補正項の部分で

Δ=3rg2m22l2

と置いて, 以下議論しよう.

< | 03 | >
- 01 - 02 - 03 - 04 - 05 -
[近日点移動] < [自然科学] < [オレ研] < [TOP]