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2. 最小結合
それではどのように重力相互作用を記述するのかというと、最小結合(minimal coupling)と呼ばれる指導原理に基づいて行われる。微分演算子 ∂μ=∂/∂ xμ を共変微分 ∇μ に置き換えるだけの操作である。共変微分はスカラー場 φ 及びベクトル場 Aμ に対して
∇μ φ=∂μ φ , ∇μ Aν=∂μ Aν+ΓμρνAρ
のように作用し、 ∇μ Aν は2階のテンソル場として振舞う。Christoffel記号 Γνρμ
Γνρμ=12gμσ(∂ν gρσ+∂ρ gνσ−∂σ gνρ)
は、計量の1階微分との間に
Γνρμ=0 ⇔ ∂σ gαβ=0
という関係があり、適当な座標変換によって局所慣性系に移ったとき、 Γνρμ はゼロとなり、共変微分は普通の微分となるのである。
また、共変微分は普通の微分と違い一般に非可換である。つまりベクトル場 Xμ に対して (∇μ∇ν−∇ν∇μ)Xρ≠ 0 であり、そのお釣りの部分は
(∇μ∇ν−∇ν∇μ)Xρ=RρσμνXσ
のようにRiemannテンソルとして定義される。
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