2. 速度比
以上より(1)は
v1′=v1−2μm1(v1−v2)
v2′=v2+2μm2(v1−v2)
と書ける. 従って衝突前後における相対速度の比は
v1′−v2′v1−v2=1−2ϵ
となり, ここからも ϵ に対して制限が生じる. エネルギー損失からの制限では, 追いかける側の物体が衝突後に追い抜いていく場合も含まれているため, v1′<v2′ が考慮されていない. そのため新たに
12≤ ϵ …(3)
が加わる. (2), (3)より ϵ は
12≤ ϵ≤ 1
という制限が付く. ここで
e=2ϵ−1
と置けば,
0≤ e≤ 1
と簡単になる. この e を用いれば, 力積, 運動エネルギーの損失及び速度比は
𝒥=μ(v1−v2)(1+e)
Δ K=1−e2μ(v1−v2)2
v1′−v2′v1−v2=−e
と書き換えられる.