2. 解
波動方程式(1)は非斉次方程式なので, 簡単には解けない. そこでまず通常のばねの運動にならって, 平衡点 φr(x) を調べてみよう. 但し, 冗長を避けるために x の代わりに
ξ=xl
を用いることにする. φr についての方程式はそれぞれ
kmφr′′(ξ)=g
kMφr′(1)=−g
φr(0)=0
である. これの解は直ちに求まり
φr(ξ)=−(M+m)gkξ+mg2kξ2
この平衡点の周りでの振動を考えよう.
Φ(ξ,t)≡φ(ξ,t)−φr(ξ)
とおけば, 斉次方程式
∂2Φ(ξ,t)∂ t2−km∂2Φ(ξ,t)∂ ξ2=0
∂2Φ(1,t)∂ t2+kM∂ Φ(1,t)∂ ξ=0
Φ(0,t)=0
が得られる. 従って解は
φθ(ξ,t)=φθsin(θξ)sinθkmt+δθ+φr(ξ) …(4)
φr(ξ)=−(M+m)gkξ+mg2kξ2
θtanθ=mM …(5)
となる. θ は条件式(5)によって離散化される. φθsin(θξ) は振幅を表していて, θ が大きいところ(励起モード)では振動に節が現れる.