空気抵抗があるときの遠投
tomocci
平成18年3月13日
空気抵抗を無視した場合, 45 ° の角度で投げれば最も遠方まで飛ばすことが出来る. では空気抵抗があるときは一体どの角度で投げれば良いのだろうか. そんなものは数値計算をすれば一発で出るのだが, 筆者は数値計算が嫌いなためそんなことはしない. そもそも実際に遠投をするときに角度を測定する者はいまい. だいたいの事が分かりさえすれば良いのだ. 結論は "45 ° よりも低い角度で投げろ" となる.
1. 空気抵抗無し
空気抵抗が無い場合, 水平方向は等速直線運動をし, 鉛直方向は下向きに重力加速度 g と同じ加速度で等加速度直線運動をする. 水平方向, 鉛直方向の座標をそれぞれ x(t), y(t) と置いて初期条件を
dx(0)dt=vcosθ, dy(0)dt=vsinθ, x(0)=y(0)=0
とすれば ,
x(t)=vcosθ· t
y(t)=vsinθ· t−12gt2
となる.
ボールを投げ地面に落ちるまでの時間 t0(≠ 0) は y(t0)=0 を解けばよい.
0=vsinθ· t0−12gt02
=t0(vsinθ−12gt0)
t0=2vgsinθ
このときの飛距離 L0(θ)=x(t0) は
L0(θ)=2v2gsinθcosθ=v2gsin(2θ)
であるから, θ=π/4 で最も遠くまで飛ばせることが分かる. その距離は
L0=v2g
となる.