tomocci
平成16年8月12日
ブラックホールで御馴染みのSchwarzshild半径をNewton重力からも導き出せるという話があるが、実は導かれない事を説明する.
一般相対論による, 重力場の4次元時空における3次元球対称な外部解
は有名である. ここで はそれぞれ時刻, 動径方向, 経度方向そして緯度方向を表すパラメーターである. はNewtonの万有引力定数で, は重力源の質量である. この
はSchwarzshild半径と呼ばれ, この半径より内側からはたとえ光速でも の外側へ抜け出せる事は出来ない. Schwarzshild半径は事象の地平面の一例である.
これはNewtonの重力理論では導かれないはずのものなのだが, なぜかこれをNewton力学から導出出来るという話がある.
どういうことかと言うと, どうも"最高速度である光速度でも脱出できない"という部分に着目し, 光速で運動する粒子の振る舞いを考えるらしい. 実際に計算してみよう.