保守系、韓国ウォッチング系のブログをよく徘徊するのだが、
この記事に看過できなかったので、ここに紹介しておく。内容は「大戦で中国人が日本に強制連行されて過酷な労働を強いられた事に関する裁判の記事」について。彼はこう述べる。
第1に、「強制連行」は存在しなかった。存在していたのは、世界のいかなる国家でも行なう「徴兵」「徴用」であった。
当時、大韓帝国は日韓併合条約によって日本に併合されており、朝鮮人は日本の法律に基づいて徴兵なり徴用をしていった。
しかし中国人は違う。外国人だ。一緒にしてはいけない。
第2に、「中国人」による“戦時賠償”を求める訴訟行動は、昭和47年(1972年)9月12日の「日中共同宣言」(日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明)が現時も有効とすれば、その第五項に「日本に対する戦争賠償請求の放棄」 との明示にもとづき「無効」である。
国家への賠償に関してならその通りだが、これは企業に対する裁判である。一緒にしてはいけない。
それにしても、以下の文言。
弁護士は、日本に国籍を有する国民が抱える現争議の解決のために機能すべきである。
これを排外主義と呼ぶ。
裁判所の判例集で検索したら以下の判例が出てきた。
1 第2次世界大戦中に,労働力の不足を補うために中国人を被控訴人の管理下に置き,日本に強制連行して,被控訴人の指揮監督により発電所建設工事に従事させたことなど,判示の事情の下では,被控訴人との間には安全配慮義務の発生が問題となる雇用契約関係に準ずる法律関係が成立し,劣悪な環境下で過酷な労働を強いた被控訴人の一連の行為は債務不履行に当たる。
2 第2次世界大戦中の中国人に対する強制連行及び強制労働に伴う安全配慮義務違反の債務不履行を理由とする損害賠償請求権の消滅時効の起算点は,日本国と中華人民共和国との間の平和友好条約が発効して日本と中華人民共和国の国交回復を経た上,同国において中華人民共和国公民出境入境管理法が施行され一般市民の海外渡航が可能になった昭和61年2月である。
3 判示のように強制連行及び強制労働がそれ自体著しい人権侵害である上,その被害による経済的困窮や国内状況等のために控訴人らによる損害賠償請求権の行使は困難であったもので,控訴人らが権利の上に眠ってきた者とはいえないこと,事実関係の調査や補償交渉等における被控訴人の不適切な態度が控訴人らの権利行使を妨げたとも評価できること,被控訴人は中国人労働者を用いたことに関し戦後国家補償金を取得して利益を得ていることなど,時効を理由に控訴人らの安全配慮義務違反の債務不履行に基づく損害賠償請求権を消滅させることが著しく正義・公平・条理等に反する特段の事情が認められる場合には,被控訴人の消滅時効の援用は権利の濫用として許されない。
まあ、まともだと思うが。何でもかんでも反日と決めつけるのは良くないことだ。