マクロスは名作です。

平成20年5月14日

つい今しがた、Yahoo!動画でマクロスTV版を全話見終えた。ゼントラーディ軍を倒した後の話はいらないという意見があるが、それは間違っている。マクロスは最終話までがマクロスである。

戦うために存在するゼントラーディ軍と監察軍。彼らの絶望的なまでの攻撃に、リン・ミンメイの歌声が突破口を開くという話だ。

地球の戦力を一瞬にして殲滅状態に導くほどの相手を、ミンメイの歌によって退けるという奇跡をやってのけ、ここまでの流れを映画「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」としてまとめ上げられる。

しかし、実は、ここからが本番である。元々ゆるい三角関係の物語であるが、この奇跡の大勝利から話がどんどんこじれてくる。というか、歌姫のはずのミンメイが落ちぶれてしまう。見ていられないくらい悲惨だ。

さらには、圧倒的な戦力に唯一対抗できたのがミンメイの歌声であるはずなのに、敵側の(いわば)種族に「あれはビックリしただけ」と一蹴される始末。物語の全否定をするなよ!

そして最終話。どの選択肢を選んでもバッドエンドであり、むしろ三角関係の中の誰か一人が死ねばハッピーエンドになり得たくらいだが、結局ミンメイがババを引く。ミンメイはその後、泥水をすすって生きていくのではないかと思うくらいの悲しい結末だ。

いわゆる本来の予定であった27話までは誰もが夢の中の物語であったのだが、それ以降の話はあまりにも悲しい、できれば見たくも聞きたくもない話で構成されている。

およそ子供向け番組とは思えない。女性クルー2人の会話で30分通すSFアニメってなんだよ。途中CMに行くときのキャッチにロボットが出てきても意味がわかんねーよ。

こんな調子で、最終話までの数話は数分に1回号泣する位の悲しさだ。(伝わってねーが。) 無難な「落ち」なのかもしれないが、結局、平凡な愛を得るために夢の存在であるミンメイを捨てるしかなかったのか。

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