平成19年8月17日

無添加・無農薬

農薬

以前、環境ホルモン騒動のその後を調べよう思い、ネット散策をして「農薬のお話」に辿り着き、色々と勉強になった。

私が中学生の頃、人気グルメ漫画「美味しんぼ」で農薬を使用している現状を「虫も食わない野菜を我々は口にしている」と揶揄された。(余談だが、このネタを校内のスピーチコンテストに盗用し、見事に賞を取った生徒がいた。「虫も食わない~」というフレーズまでパクっていた。)それからであろうか、有機野菜・無農薬・低農薬・オーガニックなどという言葉が広まったのは。

ちなみに「美味しんぼ」のストーリーは、主人公の意に反する人物は必ず体調を崩し、体に良い物を食べ、その後改心するという黄金の流れになっている。

「虫も食わない野菜」におぞましさを感じる気持ちは理解できるが、「虫の付いている野菜」を食べて寄生虫に苦しみたくはあるまい。「美味しんぼ」では主人公が鮭を生で盛りつける話があり、そのときは寄生虫の話が出てきたが、野菜に関しては一言もなかった。所詮は漫画である。

癌の発生原因の認識について研究をされた黒木登志夫教授の原論文(「暮らしの手帖」1990年4・5号らしい)を探すことは出来なかったので孫引きになってしまうが、以下の図を見て貰おう。癌発症原因についての、癌疫学者と主婦の認識をグラフ化したものである。上下どちらも同じグラフであるが、上側は主婦の考える順で下は疫学者の順である。

癌発症原因の認識相違

「みんなの農薬情報館農薬Q&A」のような外部サイトから絵を借りてくることは避けたかったためグラフ自体は私が作ったが、データは有名サイト「市民のための環境学ガイド」の「無農薬野菜の健康への効果」を使用した。また、「その他」の項目は合計100%になるように私が付け加えた。

消費者は食品添加物と農薬が癌を引き起こすと考えているようだが、専門家は普段の食生活が原因であるとしている。消費者は馬鹿だ、主婦は馬鹿だと言うのは容易い。が、今必要なのは正しい情報をどのように広めて伝えていくかということだ。

癌と言えば最初に挙げたサイトの「発癌物質を農薬としてはならないのか。」では以下のように述べられている。非常に興味深い。

牛肉が発癌物質であることは誰でも知っている。米国人は日本人に比較して大腸癌になりやすいが,その原因は,牛肉を食べすぎるためであることが疫学的に確かめられている。普通の食品だからたとえ食べて癌になっても発癌性物質などではないなどという御仁もいるかもしれないが,食べて癌になるから発癌性物質なのである。

最近の詳しい研究の結果,牛肉を多量に食べると消化酵素であるリパーゼが腸内に放出され,腸が高濃度のリパーゼに長い時間曝されて腸の内側が傷むことがその直接の原因であることが明らかにされている。消化酵素は多少とも自分の腸をも消化し傷めるのである。

勿論、これを読んだ後も私は牛肉を食べ続けている。

食品添加物

暇さえあれば本屋をうろつき、読まない本を購入していく。先日買った本

を紹介しよう。今回は久しぶりに読み終えた。まとめると以下のような感じだ。

安部氏は食品添加物の神様と謳われていたらしいが、自然派に改宗し、今では食品添加物を使わないことを目指しているらしい。尤も、食を通じた子供達への教育や家庭でのコミュニケーションを考えればその方が良いに越したことはないが。

私にとって知らない話ばかりだったので、面白く読めた。

腐らないフライドポテト

以下の動画 http://www.youtube.com/watch?v=pEM0T1Ar5Qo を観てみよう。

マックのフライドポテトだけ10週間カビが生えなかったという実験らしい。この実験をした人物は「スーパーサイズ・ミー」という映画を作ったスパーロック監督だ。マックの商品を食べ続けると体を壊すという映画で、マックは体に悪いことを伝える内容になっている。

マックのフライドポテトが腐らない理由は、上の動画では述べられていない。が、他の物はカビが生え腐敗していくのに対して、何も変化しないことを示すことによって、「何か特別な物」が添加されているように思えてしまう。

ところが世の中には色々な人間がいるようで、実際に確かめてみた猛者がいる。「マックフライポテトは腐らない?」では4日でカビが生えてしまったとのことだ。

彼のサイトでも紹介しているが、

これはネタとして読んでおくべきである。彼の漢っぷりに脱帽。30日間カップ麺生活でどんどん体重が減っていくのは笑えた。

食に関する不祥事が続出している昨今、消費者が割を食わないように企業を監視することは大切である。が、それらが上手く機能するためには消費者個人個人が情報の識別能力を持たなければならない。

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