中華料理には欠かせない調味料、オイスターソース。 ある理由があって僕は有紀というメーカーの物しか買っていない。 何故か。理由は簡単、有紀のオイスターソースは他の会社と違って 調味料が添加されていないのである。
オイスターソースは何で出来ているのか---。原材料の欄を見ると「カキ汁、 砂糖、食塩、デンプン」と書いてある。デンプンは とろみ を出すため らしい。これがオイスターソースである。
しかし、なぜ、他のメーカーは普通に作らないのか! 化学調味料を 何のために添加するのか! オイスターソース自体をそのまま食べる のであれば、調味をするのは理解できる。しかしオイスターソースは 調味料である。少なくとも僕の知る限りでは!
調味料に調味料を入れるという事は一体どういう事なのか。
別に化学調味料を---最近は旨味調味料と呼ぶらしいが---否定する つもりは毛頭ない。昆布から取ろうが鳥ガラから取ろうが、 抽出しようが合成しようが、旨味は旨味である。食品メーカーは自信を持ってこの合成調味料を製造しているわけだから これはむしろ単品で販売すべきである。 「オイスターソース」と「旨味調味料」。「オイスターソースと 旨味調味料の複合調味料」なんて欲しくないし、混ぜたいのなら 調理をする時に消費者がやればいい事である。
もっとも、今は食塩と胡椒が一緒になった物も売っている時代だから 上のような「複合調味料」もアリかも知れない。しかし僕は「単品」が 欲しいのである。
なぜ「単品」を売らないのか。旨味調味料を 添加しなければ売れないほど質の悪いカキを使っているとは 思えないし、仮に数社が使っていたとしても殆んどのメーカーが 粗悪牡蛎を、というのは考えにくい。
ひょっとしたら食品メーカーの業界には「旨味調味料を入れないと 売れない」という神話があるのかもしれない。
実際、有紀のオイスターソース(調味料無添加)を扱っている店が全くと 言っていい程見当たらない。売れていないようだ。
しかしながら、この売行きの違いは旨味調味料を入れた入れないの 違いではないような気がする。単に TV で宣伝をしたかしなかったかの 違い、クックドゥとユウキの知名度の違いである。
話が収集つかなくなったので終わりにするが、とにかく、 僕はオイスターソースが欲しいのである。